「うつ病」と聞くと大人の病気と思われがちですが、
『子供でもうつ病になる』
というのをご存知でしょうか?
現在小学生だと約10%前後、中学生だと20%前後がうつ病傾向が見られるんだそうです。そして実際にうつ病になってしまった割合は小学生で約2%・中学生では約5%程で、中学生の発症率は大人の発症率と左程変わらないんだそうです。
「子供は、うつ病にならない」
なんて言う人もいるそうですが、子供も子供の世界中でストレスや心の負担を感じそれが元で抑うつ症状が出たり、うつ病になる。そんな子供のうつ病について、これからご紹介していきます。
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目次
1.子供がうつ病になる「きっかけ」
大人のうつ病のきっかけには会社なら仕事のストレス・パワハラ等、プライベートなら肉親や身内の人の死、子供の独立、ご近所トラブルといったのがあり、女性であればこういったのに介護や産前産後といったのもプラスされるでしょう。
では、子供の場合はどうでしょうか?子供がうつ病になる原因で多いのは
- 両親の離婚、再婚
- 学校でのいじめ
- 引っ越し等の生活環境の変化
といったのがあり、これ以外に親の過保護または虐待も最近は多くなっています。
そして中学生くらいになると大人への成長過程の『思春期』による心のバランスの不安定、といったのからも、うつ病になったりします。
2.こんな言動は、もしかしたら『うつ病・抑うつ症状』のサイン
次にもしもあなたのお子さんや周りのお子さんに、以下のような言動が見られるならそれは『うつ病や抑うつ症状のサインでは?』と考えてみましょう。
① 生活態度の変化
眠れない、食事を食べない(量が減った)といった普段の生活態度の変化というのは、うつ病の大きな特徴の睡眠障害や摂食障害になりつつあるか、なっている可能性が高いです。
小さい頃なら「寝なさい。」、「食べなさい。」と気にかけますが、自分である程度生活態度を作れる小学校高学年以降になると、そんな声かけもかなり減ってくるのではないでしょうか?
こんな時単に
「ゲームでもして夜更かししたんだな」
「この時期ありがちなダイエットかな」
と思い「しょうがないなぁ~」で終わりそうですが、1日・2日程度ならそうかもしれませんが、そうじゃなく寝不足や食欲がない様子が続いていたり、過食や拒食(こっそり吐いている)といったのがあるようなら出来るだけ早く心療内科等を受診してください。
② 学校や習い事に行きたがらない
それまで問題なく行っていた学校や習い事に急に行きたがらなくなった、または
- 友達の話をしなくなる
- 教科書や文房具等がよく破損している
- 友達が来ると居留守を使うようになる
- 外で友達に会うと避けるような態度を取る
- 学校や習い事に実は行っていないようだ
といったのは、例えばですが
- 友達同士のトラブル
- いじめ(友達同士のトラブルから発展してという場合もあります)
- 成績不振
といった状態に陥っているのかもしれません。
最近は子供でも当たり前のように携帯を持っていますから、メールやSNSといったのでいじめを受けていたりして親が発見しづらいくなっているし、子供がうつ病になる原因にもなっています。
「いじめからの不登校」
というのは私もいわゆる不登校児でしたから以前から問題とはなっていますが、最近は
「1年生から抑うつ症状が出ている生徒がいる」
「不登校になる」
という低年齢化が進んでいます。
ここで最後の「成績不振」というのは何も成績が下がったというのだけではなく、満点やそれに近い成績で本来なら「すごいね!。」、「やったね!。」と褒められるところを、
「何でここ、間違っているの?。」
「○○ちゃんはオール100点だって。貴方もそのくらいにならないと。」
「こんな成績じゃ、○○中学に入れないわよ。」
と余計なプレッシャーを与えてしまうと、子供は
「もっと頑張らないと」
「私(僕)はダメな子なんだ」
と考えてしまいます。
「良い成績を取って、良い高校・大学そして就職を」
と親なら誰でも思う事かもしれませんが、その思いが強くなり過ぎれば
『親が子供のうつ病の原因』
となってしまうでしょう。そしてこれが原因で子供がうつ病になったり、親子関係や家族関係がギクシャクするというのは、とても悲しい事だと思いませんか?
③ 頭痛や腹痛等の体調不良を訴える
「頭が痛い。」
「お腹が痛い。」
こんな体調不良を子供が訴えるのは普段の生活では何気ない光景ですが、もしもこれが
- 頻繁に訴えるようになる
- 学校や習い事に行く前に言う
- 日曜日や休み明け(次の日が学校や習い事に行く日)に必ず言うようになる
となってくれば、それは頭痛や腹痛ではなく抑うつ症状が引き起こしているサインかもしれません。うつ病の中には
『仮面うつ病』
といって、ストレスや何らかの心的不安が原因で抑うつ症状となりこれが気分の落ち込みのようなうつ病の代表的な特徴を見せるのではなく、体調不良という形でサインを出してきます。
頻繁に訴えるのを甘えやサボリと捉えたり、無理やり行かせたりするのではなく
「じゃあ、今日は休んでみようか。」
と休養日にして様子を見たり、
「そういえば最近、学校ではどんな事して遊んでるの?。」
と何気なく聞いてみてください。そんな一言を、もしかしたら子供は待っているのかもしれません。
3.症状が見られたら、慌てず・じっくり話を聞く
目次2で挙げたような症状がお子さんに見られたら、
「うちの子、うつ病なのかしら?何とかしないと!」
と慌てたりせず、まずは原因を知る為にじっくりと話を聞きましょう。この時
「ちょっと話があるんだけど。」
と面と向かって事情聴取のような雰囲気や問い詰めたりするのではなく、
「あのね、最近前よりも学校の話を聞かなくなったんだけど、B君って元気にしてるの?。」
「このところゲームの音はしてないけど、眠れてないみたいだね。大丈夫?。」
と核心からう少し離れたところから話しかけてたり、一緒におやつを食べたりというような雰囲気の方が子供の方も「あのね。。。」と話しやすくなるので、一度「そういえば」といった感じで聞いてみてください。
そういう風に話を聞いたりしても体調不良や食欲不振といったのが2週間以上続くようであれば、内科系というよりも抑うつ症状やうつ病になっている可能性があるので、心療内科や精神科を受診を考えていきましょう。
★判断基準を増やしたい時は。。。★
お子さんの抑うつ症状やうつ病、そしてそれが原因での不登校といったのに直面して
「うちの子の症状、うつ病なのかな?」
「どうも不登校っぽいけど、誰かに相談したいけど、誰に相談したらいいんだろう?」
と思ったり、心療内科等を受けるべきかの判断基準を増やしたい時は今は殆どの学校に「スクールカウンセラー」がいます。学校によってスクールカウンセラーが常駐または決まった日だけというバラつきはありますが、こういった問題のプロですから一度相談してみるという方法があります。
スクールカウンセラーの意見が全てというのではありませんが、プロの目による第三者の意見ですから良い判断基準となるでしょうし、必要であれば相談先や心療内科の情報といったのも持っていますから、情報収集も出来ます。
それからスクールカウンセラー以外にも、市の教育センターといった公的機関にも子育て、不登校、子供のうつ病についての相談にのってくれる機関があるので、ここに電話や面談といった形で話してみるという方法もあります。
「うちの子、最近ちょっと。。。」
と感じたら、こういった「プロの目や意見」を利用してみると、事態が悪くなるのを早く食い止めるられるかもしれません。
4.子供のうつ病予防やケアになる『傾聴』
親として子供の話をじっくり・しっかり聞きたいと思うのは、ごく自然の事ですがそうは思っていても
「何で、学校行こうとしないの?。」
「頭が痛いって、サボりたいからじゃない?。」
「最近、何か隠し事してない?。」
「貴方がそう思うからダメなのよ。」
「貴方は○○だから。」
と、つい言っていませんか?これを一言余計とは言いませんし、私も2人の子供を持つ母なので親として「何とか子供を良い方向へ」、「今の状態から改善したい」という思いも分かります。けど、これでは子供はその問いかけを回避する事を考えて受け答えするようになって、本当の想いは言いません。
「言っても分からないだろうから」
「ウチのお母さん、きっとこう言ってダメ出しするんだろうな」
こんな風に子供が思うようになれば本心を言わないだけでなく、抑うつ症状もひどくなります。
皆さん、
『傾聴(けいちょう)』
というのをご存知でしょうか?意味は読んで字の通り
『(耳を)傾けて(相手の話を)聴く』
です。この傾聴、今企業で上司にあたる人が行うと部下のうつ病防止に効果があると注目されているメンタルヘルスケアの1つですが、お子さんのうつ病予防やケアにも役に立つスキルです。
傾聴のポイントは
- まず子供の話を受け入れる(否定や非難をしない)
- 子供の話を「うん、うん」と相槌をする程度で自分の意見を間にはさまない
です。これだけでも子供は「あ、ちゃんと話を聞いてくれてる」と思い、本心を言うまでに時間がかかったとしても、きちんと話してくれるようになります。
ただ子供ですから表現力や言葉力が大人よりも少ないので、
「どう言ったらいいかわからない」
となる場合もあります。そんな時は
「こんな事があったから、嫌だったのかな?」
「もしかしたら、こういう風にして欲しいのかな?」
と相手に選択肢を与えたり、自分の気持ちを確認出来るように質問してみましょう。そうすると子供自身が辛さの原因に気づけます。この辛さの原因が分からないと、子供の抑うつ症状やうつ病を治す事はかなり難しくなります。
子供の抑うつ症状やうつ病の原因を知り解決策や突破口を見つける為に、『傾聴』が出来る親になれるように努力してみませんか?
5.うつ病の薬が心配なら
大人と同じように子供もうつ病になるのであれば、年齢にもよりますが子供にも抑うつ症状を抑える為の薬が処方されます。もちろん、医師がきちんと診察しての事ですから問題はありませんが副作用の面を少なからず考えると
「子供にうつ病の薬って。。。」
と感じますよね。
昔はうつ病の治療や抑うつ症状を抑えるというと投薬治療が基本となっていましたが、今は投薬治療を行う前や併用して「栄養療法」や「認知行動療法」という
『薬を使わないうつ病治療』
というのが行われています。
各々どんな治療法なのか?というと、まず栄養療法は不足している栄養素をサプリメントで摂取、これによって喜怒哀楽を司る脳内ホルモンの生成や活性化を促しうつ病・抑うつ症状を改善していきます。
次に認知行動療法は、自分の思った事・感じた事といったのを心のストレス度合いと合わせて記録をしていき、そこから自分の抑うつ症状になりやすい考え方やストレスの捉え方を見つけ、違う考え方を身につけてこれを改善し、うつ病や抑うつ症状を治していくという治療法です。
どちらも年々治療を行っている医療機関は増えていますが、まだ全体数としては少ないのでお近くの医療機関にそういったのがあるかを確認して、その後前もって子供のうつ病を診てもらえるかを問い合わせしてみましょう。
まとめ
いきなりこんな事を話すのもなんですが、私、小6~中2の半ばまで
「不登校児」
でした。当時は登校拒否って言っていましたね。まぁ、そんな自分の経験から
「子供にも抑うつ症状はある」
というのを不登校が落ち着いた頃から感じるようになってきました。一概にとは言えませんが、恐らく殆どの子供は家族、特に両親が大好きです。それは思春期で口が悪くなっても、根本的には変わっていません。
「大好きだから迷惑をかけたくない、けど、どうしていいか分からない」
「親の期待に応えたい。だけど、これ以上は無理だよ」
そんな思いや周りからの原因によって、子供は自分を否定したり、自分を殺すようになっていき、ここから抑うつ症状やうつ病へとなります。
もちろん、学校に行かないというのが自分で不登校をしておいてなんですが「良いか悪いか?」と聞かれたら、あれから20年以上経った今でも答えは分かりません。けど当時の私にとっては「残された選択肢」だったんだと思います。
現にその選択肢を選んだから私は家出や自殺未遂といった「最悪な道一歩手前」まで行ったけど、成人し社会人経験もしましたし、結婚・出産をしています。
今は子供も大人も「競争社会」ですので、落ちこぼれやドロップアウトというのに敏感になっているかもしれませんが、子供の将来はこれからです。そう考えれば、うつ病や抑うつ症状が出た時に
「ちょっと休もうね」
としても、先の長い人生を考えればそう大した事にはならないのではないでしょうか?
子供のうつ病は、もしかしたら
『親子のこれからの人生を考える』
為の選択の時または考える時なのかもしれません。そんな選択の時や考える時に、ここが少しでも参考になったら元不登校児として嬉しく思います。
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