うつ病という病が知られるようになって大分経ちますが、普段の生活や仕事をしていると
「あれ?もしかして、うつ病かな?」
と感じる事ありませんか?また自分じゃなくて家族や職場の人で、「うつ病なのでは?」と感じる言動をしている場合があります。
ここで直ぐに心療内科や精神科を受診するの良いのですがそうはいかない事が多いでしょうし、「自分はうつ病じゃない」という気持ちから悪化するまで足が遠のいてしまうという話もあります。そこで
「まだ、うつ病っていえる感じじゃないんだよね」 「受診をした方がいいのかを判断したい」
となった時にどんな点をチェックすればいいかが分かれば
- 直ぐに受診する必要あり
- 今は軽いけど、重症化する可能性がある
を判断できますし、うつ病の辛さを隠している人に「最近疲れているみたいだけど、大丈夫。ちょっと話をきいてもらってきたら?。」と声をかけてあげられます。そしてもしかしたら、その一言がうつ病の早期治療や回復に繋がるかもしれません。
ここでは私達にも出来るうつ病チェックと、その症状から考えられる8つのうつ病についてお話していきます。
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1.『大うつ病』の基本的な症状について
うつ病といっても皆さんがよく知っている「大うつ病」といわれるうつ病から、
- 新型うつ病
- 仮面うつ病
といった一目ではうつ病と分からないタイプや、女性や老人がなりやすいうつ病まで実は色々とあります。この中で「うつ病という診断の場合は、これ」となるのが最初に話した
『大(だい)うつ病』
です。大うつ病の特徴は心に抱えている不安やストレスといったのが原因の
『抑うつ症状』
です。
大うつ病の場合は睡眠障害や過食や拒食といった摂食障害、そして何をしても気分が晴れない・楽しくないという気分の落ち込み、家族を亡くした喪失感、不安感といったのが抑うつ症状を作っていき、これがどんどん溜まっていくと、大うつ病の発症となっていきます。
ちなみに大うつ病の「大」は症状が完治できないくらいヒドいというのではなく、
「うつ病の中で主となる」
という意味での「大」です。
2.体の痛みは、うつ病からのサインの」仮面うつ病」
- 頭が痛い
- お腹が痛い
- 腰や膝が痛い
こうした痛みや症状は日常的によくある話ですし、高齢者になるとここに挙げた部分の他にも痛い所が1つ、2つあるのは「歳を取ったから仕方がない」といったところかもしれません。
ところがこの体の痛み、その後ろに
『仮面うつ病』
が隠れているかもしれません。
仮面うつ病というのは、どんなうつ病でも起こる不安感、焦燥感、喪失感が原因の抑うつ症状がそのまま表れるのではなく、
『体の痛み』
という違った姿で表れます。だから頭が痛いからと内科へ、腰が痛いからと整形外科に行ったとしても本当の体の痛みではないので、薬を飲んだり治療を受けても症状が治らないのです。
もしも体の痛みがあって1ヶ月程、薬を服用しても効果がない、痛みが続くといった場合にはこの仮面うつ病の可能性を考えて、内科や整形外科ではなく心療内科や精神科に相談してみましょう。
3.「私は悪くない」から始まる『新型うつ病』
新型という言葉がつくくらいなので、うつ病としては比較的最近というか新しいタイプのうつ病なのが、この
『新型うつ病』
です。何が新しいのか?というと、殆どのうつ病は抑うつ症状が「自分の心」や体に出るのに対して、新型うつ病は『私は悪くない』という考え方や物事の捉え方によって
- 家族
- 友人
- 会社の人
といった周りの人に対して症状が出るというのが「新型」といわれる由縁です。では一体どんな症状が起こるのか?新型うつ病に多く見られるのが
「相手を必要以上に非難したり、攻撃したりする」
「仕事等の抑うつ症状を起こす事に対してはやる気が起きないが、休日は元気」
等です。例えて言うなら
「私は定時に終われたのに、残業させられたのはA課長が定時間際に帰って来て仕事を頼んだからだ」
「平日会社に行くのは体調も気分も最悪。だけど休みの日はショッピングやカラオケが出来るくらい元気」
といった感じです。
新型うつ病の辛いところ、難しいところというのは本人にとっては抑うつ症状であり、うつ病という病にかかっているのですが、周囲から
- 気分屋
- わがまま
- トラブルメーカー
に見られてしまう事です。こう見られてしまうと
- 周りからは浮いてしまう、避けられるようになる
- 友人や家族との関係が壊れてしまう
ケースが多くなり、余計に「私は悪くない」というのが強くなってしまい、新型うつ病をひどくさせてしまいます。
もしも
- 出来事としては小さな事なのに、必要以上に相手を非難する
- 仕事をしている時に極端に集中力や作業力が低下している
- 平日(仕事がある時)、休日(仕事がない時)の表情や言動が大きく違う
といったのがあれば、それはもしかしたら気分屋でもトラブルメーカーでもなく、この『新型うつ病』かもしれません。
4.抑うつ症状は軽いけど年単位で続いて、治りづらい『気分変調症』
「何をしても楽しくない」
「ひどくはないけど、いつも体調が悪い」
というのは抑うつ症状と取れるのですが、この『そうひどくない』というのが1年、2年という年単位でずっと続いているのは
『気分変調症』
といううつ病です。気分変調症は会社で仕事をしたり、普段の生活を過ごせはするのですが抑うつ症状がずっと続いているので、心が晴れる・スッキルする事がありません。
またうつ病の主といえる大うつ病に比べると、治療薬が効きづらいので治りづらいともいわれています。気分変調症は「2年以上、体の不調や気分の落ち込みがずっと続いている場合」に、そう診断されるのですが、2年以下であってもこうした症状がある場合は早めに専門の医療機関を受診した方がいいです。
これを「いつもの事だから」と気にせずにいると、治療が行えないので治りづらさに拍車がかかる事になるかもしれません。
5.暑さ、寒さが引き起こす『季節性うつ病』
『季節性うつ病』は、
- 暑いのが苦手
- 寒いのが好き
というの季節の好き嫌いで起こるものではなく、
「冬は気分が落ち込みやすいし、体力や気力が低下する」
「春や夏は体力も気力もあるし、楽しい!」
という季節が関係しているのが特徴です。季節性うつ病の原因はその名の通り季節と、もう一つは「日照時間」が関係しているのではないか?と考えられています。
それは冬はどうしても日照時間が短く、寒い地方だと夜が長くなりがちです。対して日照時間が長い春や夏は日の光を感じやすいというのがあるからです。ちょっと特殊なタイプですが、
「冬は気分の落ち込みが激しくて寝込んだりする時もあるのに、春はそんな事がない」
というのがあるなら、この気分変調症になっているかもしれません。
6.子供のうつ病について
大人と違ってストレスを感じるという事が少ない子供は
「うつ病にならない」
と思われがちですが、いいえ
『子供もうつ病になります』
子供のうつ病の場合は発症する「きっかけ」があるのが多いといわれています。そのきっかけというのは
- 引っ越しや転校
- 両親の離婚、再婚
- いじめ
- 受験
等です。こうしたきっかけから、子供も大人と同じように眠れない、食べれない、頭痛や腹痛を訴えるといった抑うつ症状が起こります。
また最近では発達障害の子供達も、周りとのコミュニケーションが取れないイライラや周りは出来るのに自分が出来ないというストレスからうつ病になるというケースも多くなっています。
子供は大人と違って自分の抑うつ状態が分かっていませんし、それを上手く話せない事が多いです。だから
「食欲が落ちている」
「学校や友達の話をしなくなった」
「夜、眠れていない」
「登校前になると、体調不良を訴えるのが増えた」
というのが見受けられたら、子供とはいえうつ病の可能性を視野に入れた方がいいでしょう。
7.誤解されやすい更年期うつと老人性うつ病
うつ病と症状が似ている為に、誤解をされやすく「医師も診断が難しい」というのに
- 更年期うつ
- 老人性うつ病
があります。更年期うつ病は閉経後で更年期と呼ばれる時期に起こるうつ病ですが、更年期障害の
- 頭痛等の体の不調
- イライラや気分の落ち込み
という症状と抑うつ症状が似ているので診断が難しいとされているので
「更年期障害と言われて薬を飲んだり治療に通っているけど、一向に良くならない」
という場合は、更年期障害ではなく更年期うつの可能性があります。
次に老人性うつ病ですが、これと誤解されやすいのが「認知症」です。これも更年期うつと同じように症状が似通っているので、「認知症と診断されたけど、老人性うつ病だった」あるいは「老人性うつ病だと言われたけど、更年期障害だった」というケースが多いです。
老人性うつ病と認知症の違いというのは、老人性うつ病だと体の不調だけでなく、寂しさ・辛さという「心の抑うつ症状」をよく口にします。
しかし認知症の場合は寂しさや辛さをあまり感じないので、この辺りを口にする事はありません。こうしたちょっとした違いを知っていれば、老人性うつ病か認知症かという初歩的な見極めが出来るようになります。
しかしだからといって素人目で判断して、
「医療機関の受診は、後日に」
とすると抑うつ症状を放っておいてしまうので、早期治療・回復が出来なくなります。
だから「あれ?」と思ったら、デイケアや高齢者向けの福祉サービスを利用しているならそちらのスタッフに
「最近、何だか。。。」
と相談してみましょう。
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