うつ病の治療というと抗うつ薬や抗不安薬といった薬を使った投薬治療と思われがちですが、うつ病の治療薬で使われる薬というのは眠気や怠さといった副作用がどうしてもあるので、中には
『薬を使わずに治したい、または改善させたい』
という人がいるでしょうし、
『まだ、うつ病ってほどじゃない感じだから、薬を使って治すのは。。。』
という、いわば「プチうつ」または「うつ病予備軍」といった人もいるかと思います。 そういった人の為に
『うつ病(うつ状態)を薬を使わずに治せる治療法』
について、これから紹介していきます。
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うつ病治療なら東京日本橋のYSこころのクリニック
目次
1.うつ病と栄養そして栄養療法の話
栄養と聞くと「健康」や「ダイエット」といった話となりそうですが、実は
『脳の栄養不足』
が原因でうつ病になるという人が多くいるといわれています。
1-1.脳が栄養不足だと脳内ホルモンが作られない
私達が「楽しい」、「嬉しい」、「幸せ」と感じるのは脳で脳内ホルモンと呼ばれている神経伝達物質がこういった情報をやり取りしているからです。
この中でも安心感に関係するセロトニンや意欲に関係するノルアドレナリンという物質が少なくなると、イライラや不安感が続くようになり、そこからうつ病へと発展していきます。
この脳内ホルモンは、私達が普段摂取している食べ物の栄養素から作られています。だから
- 高カロリーな食事
- アルコールの飲み過ぎ
- ダイエットによる栄養不足
といったのから、栄養が脳に十分に取り込まれないとセロトニンやノルアドレナリンといったホルモンを作れなくなってしまいます。
そうすると
- いつもよりイライラする
- 不安や焦りがいつまでも続く
- やる気や集中力の低下
といううつ病の症状を招く事となり、それが長期間続けばうつ病となっていきます。そこで
『足りない栄養素を補給して、脳内物質を作れるように』
して、うつ病を治していこうと始まったのが『栄養療法』です。
1-2.栄養療法の治療の流れ
栄養療法で使われる主なものはサプリメントが、これはうつ病のカウンセリング後に
「じゃあ、貴方には鉄分を補給できるサプリメントを処方しましょう。」
とされるものではありません。栄養療法の治療の流れとしては
↓
②後日、血液検査の結果を基に医師から足りない栄養素について説明される
↓
③足りない栄養素を補うサプリメントを処方され、栄養療法をスタート
↓
④定期的な血液検査とカウンセリングを行って、治療の効果をチェックする
というようになっています。こうした栄養療法で処方されるサプリメントというのは、うつ病治療で使われる抗うつ薬や抗不安薬と違って、薬ではないので副作用の心配がありません。
だから
「薬を使わずに、うつ病を治療したい」 「今、うつ病の薬を飲んでいるけど減らしたい」
というのを希望している患者さんが栄養療法を受けるというケースが増えています。
2.自分の気持ちを「認めて」「知っていく」、『認知行動療法』
うつ病の主な症状というのは「抑うつ状態」という気分が落ち込む、不安や焦りが心から離れない、同じ考えが頭をぐるぐる回って離れないといったものなのですが、中には
- 私が頑張っているのに、こうなったのは周りの人のせいだ!
となって、他人を激しく攻撃・非難してしまう「新型うつ病」や
- 何をしていても楽しくない(または楽しいと思う事が何一つない)
という症状のある「気分変調性障害」といううつ病の場合だと、直接的な原因は抑うつ状態ですが、それ以外に考えられる事として
『ストレスの受け止め方』
というのが関係しているといわれています。このストレスの受け止め方というのは、
- 苦手な事はしなくていい(子供時代の親の過保護などが原因による考え方)
- 頼まれたら断れない、それ以上の事をしようと頑張る(生真面目や几帳面といった性格)
というようなその人の考え方や性格といった部分が大きいので、うつ病の薬で治すというのは難しいです。
そこでこういったうつ病に効果的といわれているのが『認知行動療法』です。この認知行動療法はどんな風に行われていくか?というと、よく使われるのが
『自分の行動記録をつける』
です。これは日記のように、その日あった事をつけていくのですが、例えば
他の人から仕事を頼まれているのに、上司から急ぎで「苦手な」会議資料作りを頼まれた
↓
「他に仕事があるので無理です。」と断ったら、
「その仕事は急ぎじゃないでしょ。お願いね。」と言われた。
↓
「私だって忙しいのに、無理って言ってるのに!」と腹が立って、気分が悪くなったので早退したというように、抑うつ症状を起こすきっかけになる出来事を出来るだけ詳しく書いていきます。
そしてこれを時間が経って、冷静になっている時に読み返して
「私、こんな時は腹が立っているんだな」
「こういう態度は良くなかったな」
↓
「じゃあ、今度はこういう風にしてみよう」
と自分の行動や気持ちを『知って』、『認めて』いき、ストレスや抑うつ状態になる出来事についての対処法を考えていきます。こうした
「ストレスの捉え方」
がうつ病発症のきっかけとなりやすい新型うつ病や気分変調性障害には、この行動認知療法は治療効果が高く、中には
「薬を飲んでいた時よりも、調子が良い。」
という患者さんもいるそうです。
3.修正型電気けいれん療法について
うつ病の治療法の中では新しい治療法で、難治性といわれる治りづらいうつ病に効果があるといわれているのが修正型電気けいれん療法です。
「電気」という名が示しているように、この治療では電気が使われますが「ビリビリ」としてショックがあるほどの強い電気ではありません。また「修正」というのは電気療法で行われるけいれんを出来るだけ抑えるという意味での「修正」の事です。
3-1.修正型電気けいれん療法の治療の流れ
まだあまり知られていない修正型電気けいれん療法の治療の流れは下記のようになっています。
↓
② 血液検査、心電図、CTスキャンといった検査で、修正型電気けいれん療法が行えるかをチェックする
↓
③ ②の検査で治療が行えるなら、治療前日の夜から絶飲食をする(大抵の場合は、ここから入院となる)
↓
④ 治療前に恐怖を和らげる麻酔薬と、けいれんを抑える筋弛緩剤を投与
↓
⑤ 修正型電気けいれん療法を行うパルス波などの電流を1回5秒ほど頭部に流す
↓
⑥治療終了後、病室などでしばらく安静にする
治療時間自体は5分程と短いのですが、前日の絶食や麻酔・筋弛緩剤投与といったのがあるので、入院するに数を含めると治療に必要な日数は1日~3日くらいが目安となります。
3-2.治療の回数や費用について
電気けいれん療法の治療回数は、3-1の流れの形で最初は週に1回から様子を診て、週に2~3回と徐々に回数を増やしていき、合計で6~12回行っていきます。
費用については保険診療扱いになっているので、治療費は本人3割負担の場合で約1万5千円前後ですが、電気治療を行う際に使われる恐怖感を和らげる為の麻酔薬やけいれんを抑える筋弛緩剤といった薬剤の価格によって、治療費の金額が変わってきます。
3-3.安全性は?
以前は皆さんが想像するような強いけいれんを伴う電気療法というのが行われていましたが、修正型電気けいれん療法はパルス波と呼ばれる電気を安全に流せるサイマトロンという機器が開発されたのもあり、前よりも副作用がかなり少なくなり、治療自体の安全性も高くなったといわれています。
もしこの治療をしてみたいと考えるなら、より安全性を考慮するという意味で精神科医だけでなく、
「麻酔科医がいる」
病院で行うのが良いと思うので、精神科医・麻酔科医どちらもいる病院というのをポイントに探してみましょう。
まとめ
「うつ病=薬を使わないと治らない」
と思っている方は結構多いのではないでしょうか?
確かに原因となる抑うつの症状を治すという治療の基本から考えると、抗うつ剤や抗不安薬などを使った投薬治療となります。
しかし、うつ病のタイプによっては、ここで紹介した栄養療法や行動認知療法そして電気けいれん療法といった
『薬を使わない』
治療法でうつ病を改善したり、治していく事が可能です。
そして、栄養療法や行動認知療法といったのは
「ちょっと、うつかな?」
というような『プチうつ』というような時に、病院にかからなくても、
- ちょっと食事のバランスに気をつけてみる
- 自分がした行動をメモしてみる
といったので様子を見たり、改善させる一歩を作る事が出来ます。
ですので、最初は自分で出来る範囲でこうしたのを試してみて
「本格的に、うつ病の治療をしたい」
となったら、栄養療法や行動認知療法を行っている病院を探すという方法もありだと、私は思います。探してみれば、こういう風に薬を使わないうつ病治療法というのがあるので、今は昔ほど
「うつ病=投薬治療」
ではない、そして薬を使わなくてもうつ病を治すのが可能になってきているといえます。
更に薬を使わないうつ病治療法は副作用の心配がないので、治療が長期間になったとしてもうつ病の治療を続けやすいので、完治できる可能性も高くなると思います。
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