YSこころのクリニックスタッフブログ

現代のうつ病事情を読み解く!東京都江東区門前中町の心療内科・精神科「YSこころのクリニック」がうつ病に関する様々な情報をお届けします。

うつ病治療に前向きに取り組む為に、まずは 『自分のうつ病を受け入れてみる』

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もし貴方が医師に

「貴方はうつ病です。」

と言われたら、どうしますか?恐らく、

「治るんだろうか?」 「これから、仕事や生活はどうなるのだろうか?」

という不安や焦りでいっぱいになるでしょうし、そうなるのは当然だと思います。しかし、不安や焦りがあっては

「うつ病からの改善や完治を遅らせる」

でしょう。

また、こうした疑心暗鬼な気持ちのままで、うつ病治療を受ければ

「医師や治療に対する不安感」

も大きくなってくるので、

  • 定期的な通院や、きちんと治療を受けない
  • 薬の容量などを守らずに、自分で調整してしまう

といった行動を取ってしまう可能性があります。これらはうつ病の悪化させるのは勿論ですが、最悪な場合「死」招いてしまう危険性もあります。

では、もしもうつ病になってしまったら、まずどうしたらいいのでしょうか?それは、

『うつ病を受け入れる』

事です。

「えっ?!」と驚くかもしれませんが、自分がうつ病だと受け入れる事で

  • 治療に前向きに取り組める
  • 自分のうつ病対策を考えられる

という効果が期待できるので、それは

『うつ病治療の早期スタートと回復』

に繋がると思います。

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1.うつ病になりやすい人≒『自分がうつ病なのを、なかなか受け入れられない人』

うつ病になりやすいタイプの特徴に

  • ~であるべきだ
  • ~でないといけない

という考え方を持っている人が多く、これだけなら「融通が利かない人」なのかもしれませんが、うつ病になるくらいですから、恐らく「融通が利かない」どころではなく

『本来の自分を抑えてでも、~であるべき・しないとけいないを貫く』

傾向があります。

『本来の自分を抑える』のは、遅かれ早かれ「ひずみ」や「ストレス」が心の中に生まれ、やがてそれらはうつ病を発症させる引き金となっていきます。

更に「~であるべき・しないといけない」という考え方が強い人は、「私、うつ病よ!助けて!」というSOSサインに耳を塞いでしまいがちで、尚且つ

「そんな事はない!私は、うつ病じゃない!」

となってしまうので、治療を始めた頃には「重症」となっている事が多いそうです。こうした点から考えると、うつ病になりやすい人というのは、もしかしたら

『自分がうつ病というのを、なかなか受け入れられない』

という特徴も合わせもっているのかもしれません。

2.「うつ病を受け入れられない」 3つの原因

何らかの病を患い後遺症が残ったり、一生その病と付き合っていかなくてはいけないとなった時、一概にとは言えませんが、

「自分の病を受け入れた人」

というのは、「治そう!」、「病があっても前向きに生きよう!」という気持ちがあるので

  • 術後の回復が早い
  • 後遺症が残ったとしても、上手く付き合って生活していける

人が多いといわれています。

しかし、うつ病患者さんが

『自分のうつ病を受け入れる』

事はなかなか容易ではありません。

そこでここからは、推測に近い形とはなりますが

「うつ病を受け入れられない原因」

について考えてみたいと思います。

うつ病を受け入れられない原因の1つ目で「最大」といえるのは、やはり

『一生治らない不安』

ではないでしょうか。

現在、うつ病についての情報は症状や種類といったのから治療を行う専門病院まで、様々なものがインターネット、TV、書籍等で伝えられていますが、「自分のうつ病にあった情報を見つけた!」となるのは確率としては低いといえます。

「情報が豊富にあっても、自分のうつ病についてこれだ!というのが見つからない」

というのは、

『一生治らない不安』を余計に高めてしまいます。そうなると、

「そんな不安を抱えるよりも、うつ病を認めない方が。。。このままやり過ごせば、どうにかなるんじゃないか」となっていく可能性もあるといえます。

更に、自分のうつ病を受け入れずに治療をスタートしても

  • 医師と合わない
  • 治療に疑問を感じる

といった事があれば、これも『一生治らない不安』をより強くさせてしまいます。

2つ目は、周りに既にうつ病を患っている人や「うつ病なんじゃないか?」と感じる人がいて、その人が

「会社を休職、退職した」

となると、社会からの孤立感や生活や再就職の不安等から

「自分はうつ病じゃない」

と否定して、何とか「うつ病ではない自分」を演じようとしてしまいます。この時、うつ病ではない自分を演じている間も、うつ病の症状は進行していますから、これは「自分で自分のうつ病をひどくさせている」のではないかと思います。

そして3つ目は

「うつ病は一度なると治らない」 「うつ病はずっと薬を飲み続けないといけない」

といった間違っているといえる情報や

「うつ病になるのはダメな人間だからだ」

というような、いわば差別的といえる考え方にもあるのではないかと感じています。こうした差別・偏見的な考えは表に出る事はまずない分、治らない不安や間違った情報に比べるとかなり厄介です。

以上が、私が考える「うつ病を受けれられない3つの原因」ですが、皆さんはどう感じるでしょうか?

3.うつ病を受け入れられるようにする2つのポイント

うつ病を受け入れられない人や、その原因についてお話したところで、最後は

『うつ病を受け入れられるようにする為の2つのポイント』

についてです。

まず、1つめのポイントは

「うつ病になった理由を探さない」

です。

自分がうつ病になった時、当然ですが「どうして、うつ病になったのだろう?」と原因をアレコレ探るでしょう。しかし、既にうつ病を患ってしまっているのに

「アレがいけなかった」
「コレがいけなかった」

と原因を追及しても、その行為は「自分を責める」行為となってしまうので逆効果となります。だから、うつ病になったら理由を探すよりも

『うつ病になるほど、自分は頑張った』
『うつ病は、無理をしていますよという自分からのSOSサイン』

と考えた方が、うつ病を受け入れられやすくなるのではないかと思います。

次に、2つめのポイントは、「うつ病の治療を前向きに取り組む」為に

『うつ病は、一度治らない』
『うつ病は、ずっと治療薬を飲み続けないといけない』

といったのを出来るだけ捨てる事です。

うつ病は

「早期発見、早期治療」

を行えば、きちんと完治出来ます。そして、うつ病の治療は現在

  • 栄養療法
  • TMS治療法
  • 認知行動療法

等の『薬を使わないうつ病治療法』が出来ています。こうした治療法が出来る前のうつ病治療は、投薬治療が基本とされていましたが、今はこれらの治療と投薬を組み合わせて

「出来るだけ薬の量を減らす(減薬)、または使わない」

というのが、最近のうつ病治療の主流になっているので、うつ病は決して「一生治らない」、「薬を飲み続けないといけない」というものではなくなってきているといえると思います。

だから、もし医師に「貴方はうつ病です。」と言われても、焦らず、騒がずに

「うつ病になるほど頑張ったんだ」
「うつ病はきちんと治せる」

と考えてみてください。

うつ病を患ったばかりの時にこう思うのは無理かもしれませんが、強く思わなくても心や頭の片隅にあれば、不安を抱えながら治療を行うよりも、ずっとうつ病治療の効果があると思います。

「うつ病治療に、前向きに取り組もう」

という気持ちはとても大切ですが、その気持ちを「治療の間ずっと持ち続ける」というのは、とても難しいものです。そして「うつ病になったというショック」というのも、直ぐに消えるものではありません。

うつ病になったショックを癒す為に、そして治療に前向きに取り組んで早期回復できるようにする為に

『うつ病を受け入れる』

というのは、実は意外と重要な事ではないかと思っています。

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