貴方の職場の立場は、どんなものですか?主任ですか?係長、課長、部長ですか?もしかして社長ですか?どんな立場であれ、こうした役職がついている方というのは
「誰かの上司」
という事で、その誰かが1人に対してであれ、大人数であれ、ご自分のキャリアにも関わってきますから、部下の仕事の進捗具合や営業成績というのは気になるところなのは分かりますが、
『部下のメンタルヘルスが気になる』
または
『部下のメンタルヘルスを出来るだけケアしている』
という上司という方は一体どれくらいいらっしゃるでしょうか?
現在、データとして分かっている範囲でのうつ病患者は約400万人、そして
「うつ病で会社を休職している人の数 約200万人」
といわれています。そんな中で
- 気になるのは部下の仕事具合と営業成績だけ
というのは如何なものなのでしょうか?
かなり昔ですが「24時間戦えますか」という言葉が流行りました。仕事をバリバリとこなし、強く部下を引っ張っていく上司というのも「企業戦士」という感じがしてカッコいいかもしれませんが、もし貴方のこの企業戦士的な態度で
「部下がうつ病に」 「抑うつ症状かもしれない部下がいる」
となったら、どうなるでしょう?
「会社は仕事をする所だ!」
というのは最もです。
しかし、その仕事を誰もが(特に部下が)出来るだけストレスや心の負担を感じずに行うには、上司としてのリーダーシップや仕事をバリバリとこなすよりも
『部下のメンタルヘルスが出来るかどうか』
がポイントとなってきます。
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1.これから問われる可能性が高くなる上司や会社の「安全配慮義務」
皆さん、労働安全衛生法という法律をご存知でしょうか?その名の通り、会社での従業員の健康に配慮しないといけないという内容の法律です。ここでの「健康」というのは従業員の肉体的な健康もですが、精神的(メンタルヘルス)な健康も入っています。
ですから今現在の時点で、この労働安全衛生法に基づいて従業員の肉体的・心身的な健康の安全を守らなければならないという義務があります。しかし、最近のうつ病患者やうつ病予備軍と呼ばれている人の増加によって、国は
「2020年までに企業でのメンタルヘルスケアを100%に」
という指針を発表し、尚且つ、これまでなかなか認定されづらかったうつ病などの精神障害についての労災の基準が見直され、分かりやすくなりました。
そうなると、うつ病の労災認定や
「会社の従業員に対するメンタルヘルスケアが不十分だった」
「うつ病で休職してリワーク(復職)したけど、会社のリワークプログラムが不十分で、再度うつ病になった」
と訴えられる事が多くなっていくのが予想されます。こうした訴えがあれば、会社は
「社内の安全配慮義務不備または違反」
とされるでしょうし、上司は
「部下の安全配慮を怠った」
となり、責任を取って退職という措置になってもおかしくありません。
現在でもこうした訴えは多くなっていますが、先程の国の指針によって法改正や会社でのメンタルヘルスケアの義務化というのが進んでいけば、安全配慮義務を問われる事が多くなるのは確実となってきます。
2.上司として、どんなメンタルヘルスケアをしたら良いか?
既に定着している上司のイメージは
- 仕事が出来る
- リーダーシップがある
等だと思うし、「それが上司の姿だ」という人もいるでしょう。けどこれからの上司として必要なスキルには
『部下のメンタルヘルスケアが出来る』
が一つプラスされるかもしれません。こう書いたところで
「けど部下のメンタルヘルスケアって、一体に何したらいいんだ?」
となるでしょう。
そこで仕事をしながらでも出来そうな部下のメンタルヘルスケアというのを、これから紹介していきます。ポイントは
① 見つける
② 聞く
③ 対処する
です。
3.部下の仕事「態度」での異変を見つける
会社で仕事をしていく中で時にはミスをするというのは誰にでもある話ですが、もしも部下の方に
- それまで出来ていた仕事でミスをするのが頻繁になった
- 食べれない、眠れないといった感じで顔色が悪い、覇気がない
- 仕事は出来ているけど、ふさぎ込んでいたり、周囲とのコミュニケーションが取れていない
というのが見られたら、それは心の負担やストレスが原因でうつ病になっている、または抑うつ症状になっている可能性が高いです。
それから
- 残業が多い
- 早朝出勤が多い
も要注意です。この残業や早朝出勤を
「仕事が忙しいんだろうな」
「遅くまで(朝早くから)頑張っているな」
と思っていると、部下のメンタルヘルスケアは出来ませんし、部下がうつ病になるのを防げません。なぜなら、残業であれば
帰宅時間が遅い(会社に泊まり込んでいる場合も。。。)
↓
疲労やストレスが溜まっていく
↓
帰宅してもゆっくりリラックス出来ない(仕事を家に持ち帰ってしているパターンも)
↓
眠れない、食べれない、やる気が出ない(抑うつ症状が出ている)
↓
体も心もボロボロの状態で出勤する
↓
仕事でのミスが増える
↓
残業せざるを得なくなる
という風になり、これが無限ループのように繰り返していきます。
次に早朝出勤の場合はどうか?というと、こちらは「残業を回避する為の早朝出勤」という事もありますがもしも早朝出勤をしているのがほぼ毎日だったり、定時が朝9時なのに朝5時や6時という度を超えた出社時間だったりすれば、もしかしたら
『双極性障害の躁の状態』
の可能性が潜んでいるかもしれません。双極性障害は気分がふさぎ込む「鬱」のと、気分が高揚している(ハイな状態)「躁」の状態が交互に出てきます。この躁の状態の時というのは
「寝なくても大丈夫!」
「すごくやる気がみなぎってる!よーし、仕事するぞ!」
という興奮状態に近い感じなので、仕事を頑張っている風に見えるかもしれませんが躁うつ病の危険性があるので、残業だけではなく早朝出勤にも注意が必要になってくるのです。
4.異変を見つけたら、相手に聞いてみる
「もしかして、彼(彼女)は、うつ病か抑うつ症状を起こしていないだろうか?」
と思ったら、そのまま様子を見続けるのではなくメンタルヘルスの状態をチェックする為に、相手に話を聞いてみてください。ここでのポイントは
- 自分から話かける
- 面談スタイルというよりかは、仕事の合間やお昼休みこえをかける
- 相手のプライバシーは十分配慮する
の3つです。これは言わなくても皆さん部下の経験がおありでしょうから分かると思いますが、仕事上での問題や改善してほしい事や仕事についてではないけど尋ねてみたい事って、自分(部下)からはなかなか言い出せないですよね?
特に仕事上の場合は訴えないと内情が変わらないのは分かっていますが、やはり「トラブルになったり、クビにされるんじゃないか?)という不安が先に出てしまい言うのを躊躇してしまうので、上司である貴方が
「最近、何だか疲れているみたいだけど、大丈夫?。」
「ここのところミスが少し多いみたいだけど、何か困ったりしていない?。」
と声をかけて、
『部下のメンタルヘルスケアの足がかり』
にしていってください。
5.見て、聞いたら、対処する
仕事での様子や話を聞いてみて「うつ病かも。。。」と思う部下がいたら、次は
『部下へのメンタルヘルスケア』
となります。
そこでもし会社に「勤務医」が在籍しているなら、勤務医に相談してうつ病の可能性があるか否かを判断してもらいましょう。そして勤務医が診て、心療内科や精神科での治療が必要というのであれば『休職させる』のも視野に入れ、人事や労務担当のスタッフに相談してください。
近医が在籍していない場合は、全国各地にある
- 産業保健推進センター
- 地域障害者職業センター
- 精神保健福祉センター
に「会社の部下が、うつ病かもしれないのですが・・・。」と尋ねてアドバイスをもらいましょう。そうする事で
『上司として、どういう風に部下のメンタルヘルスケアをしていったら良いか』
というのが分かります。この時、部下のメンタルヘルスの状態によっては
- 精神科や心療内科の受診させる
- 会社を休職させる
という方法を選ぶ必要が出てくるかもしれません。
どちらの場合でも部下は
「大丈夫です。うつ病なんかじゃありません。」
と答えるでしょう。そんな時は
「会社には従業員の精神的・肉体的な安全を守る義務があります。」
と話して
『会社からの業務命令』
に近い状態という話からもっていくと、「大丈夫です。」という部下でも「会社の命令だったら。。。」となるので、心療内科や精神科を受診・治療を行く確率が高くなるでしょう。そうなると早い段階でのうつ病治療開始や早期回復への期待がもてます。
部下のメンタルヘルスケアと聞くと、
「何だか大変そう」
「仕事だけでも手一杯なのに」
と思うかもしれません。
しかしここで挙げた見つける・聞く・対処するの3ステップが分かると、仕事をしながらでも昼休みやちょっとした休憩時間でも、メンタルヘルスケアもチェックが出来ます。全てが出来なくても3ステップのどれかが出来ていれば、部下の心の不調にも気づきやすくなります。
だから貴方の部下で「あれ?」と思う人がいたら
- 勤務態度をよく見て
- 何か問題がないかをチェックして
- 仕事なら改善策を講じ、うつ病なら医療機関の受診を勧める
とすると、メンタルヘルスの不調が酷くなるのを防ぐ効果があるので、仕事とは違った形で
「出来る上司」
になれるんじゃないかなと思います。
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