『うつ病』は、
- 気分が落ち込む
- 何をしていても楽しくない
- 食べれない、眠れない
というのが代表的な症状ですが、こうした症状ではなく
- 体の痛み
- うつだけでなく、「躁」を繰り返す(実はうつ病ではない)
- 本人の考え方や物事の捉え方に原因がある
といううつ病というのがあり本人や周りも
「えっ!?、私、うつ病だったの!」
と驚いてしまうという事があります。
代表的な症状が出るうつ病でも治していくのは長い道のりとなるのが多いですが、今回は「うつ病には見えないけど、実はうつ病」というタイプについて紹介していきます。
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目次
- 体の不調の原因が抑うつ症状にある「仮面うつ病」
- 自分ではなく相手を攻撃してしまう「新型うつ病」
- うつ病と似て非なる「双極性障害」
- 典型的な症状が出ない「非定型うつ病」
- 見分けがつきにくい更年期と高齢者のうつ病
1.体の不調の原因が抑うつ症状にある「仮面うつ病」
仮面うつ病の「仮面」というのは、うつ病なのにうつ病じゃないふりをするという意味での仮面ではなく、頭痛・腹痛・肩こり等の
『体の不調』
という仮面をかぶっているうつ病の事です。
このうつ病の場合、心に抱えている不安・ストレスが原因の抑うつ症状が、体の不調として現れるので内科や外科で診察や治療を受けますが抑うつ症状が改善されているワケではないので
「薬を飲んでいるのに症状が治らない」
という状況になってしまい、治らないからとアチコチの病院に通ってしまいます。
体に不調が現れるから、その不調を診てくれる病院へ行くのは当然ですが、例えば
- 1ヶ月くらい薬を飲んでいるのに、症状が一向に良くならない
- 抑うつ症状になりそうな環境の変化、ストレス、身近な人の死といったのを経験した
というのがあれば、一度、心療内科などの「心の不調の専門医」を受診してみると抑うつ症状を和らげる治療が受けられるので、体の不調も改善出来る効果が期待出来ます。
2.自分ではなく相手を攻撃してしまう「新型うつ病」
うつ病の中でも最近多いといわれている新型うつ病。
何が新型なのかというと、一般的なうつ病は気分の落ち込み・ふさぎがちになる・体調不良というように抑うつ症状が自分に対して出るのですが、新型うつ病は
「自分でなく相手に症状を出してしまう」
うつ病です。だから、
『相手を必要以上に攻撃したり、非難する』
という大きな特徴があります。新型うつ病は他にも、
- 気分の波が激しい
- 仕事や苦痛を感じている事をしている時は気分や体調が悪いけど、休日は元気
という症状も見られます。相手を必要以上に攻撃・非難するという特徴から、日頃周りとのトラブルが起きやすく、そこから
「あの人、わがままだよね」
「○○さんって、トラブルメーカーみたいな人」
と誤解を受けやすくなるのも、新型うつ病の特徴の1つかもしれません。
新型うつ病になる原因と言われているのには、これが全てではありませんが
- 自分は悪くない
- 自分がしなくてもいい
- 過保護、過干渉
という考え方が関係しているといわれ、それによって
「あの人が悪い、私は悪くない」
「私がこれだけ頑張っているのに評価が低いのはあの人のせいだ」
という捉え方をしてしまうので、このうつ病を改善したり、治すには投薬治療よりも自分の考え方や物事の捉え方を修正していく認知行動療法が効果的とされています。だから投薬治療と並行して認知行動療法を行って治療していくという医師もいます。
3.うつ病と似て非なる「双極性障害」
双極性障害は気分が落ち込む「うつ」と、気分がハイテンションと言えるくらいに高揚・興奮している状態の「躁」が繰り返し起こる病です。ここで
「うつの症状があるなら、うつ病じゃないの?」
と思うかもしれませんが、実は双極性障害は抑うつ症状があるから大きく言えば「うつ病」と言えるのですが、
『抗うつ薬を使って治療を行うと、抑うつ症状が悪化する』
『抗うつ薬を服用する事で、躁状態が起きる』
というケースがあります。
また双極性障害の患者さんというのは、うつ状態や抑うつ症状が出ている時に専門医を受診するので、専門医もうつ病と診断・治療を行っていきますが、その後
- 気分が必要以上に良く感じる
- 眠らなくても平気な気がする
- 饒舌になる
という躁状態が表れてうつ病治療の通院をしなくなったり、以前の診察と様子が明らかに違うというのを目の当たりにして、そこで初めて双極性障害に気づきます。これは誤診というよりも
『うつ病と間違えやすいほど、うつ病に近い病』イコール『うつ病と似て非なる』
という双極性障害の最大の特徴といえるのかもしれません。
4.典型的な症状が出ない「非定型うつ病」
皆さんが「うつ病」と聞いて思い浮かぶのは、
- 気分の落ち込み
- 強い不安感や焦燥感がある
そして食べれない・眠れないといった摂食・睡眠障害等ではないでしょうか?ちなみにこのうつ病は、うつ病のタイプの中で代表的なのもあってメジャーという意味での「大」をつけて「大うつ病」といいます。
この大うつ病に見られる症状が出ない、つまり典型的な症状ではなくて
- 食欲が増す、大量に食べる(過食)
- 長時間寝てしまう、昼間に急激な眠気がくる
- 良い事があると、その日ずっと気分が良い
という症状が現れるうつ病があります。このうつ病、大うつ病とは対照的で尚且つ典型的な症状ではないので、
『非定型うつ病』
と呼ばれています。
非定型うつ病は10代~30代くらいまでの比較的若い患者に多く見られるそうですが、それ以外にも
- 人が言った小さな一言でも気になってしまう
- 周囲に気を使い過ぎる
人がなりやすいいわれています。通常の抑うつ症状が出る大うつ病と違って薬で抑うつ症状を鎮めるという方法が効きにくいので、治りづらいうつ病の1つとされています。
5.見分けがつきにくい更年期と高齢者のうつ病
先程うつ病とは似て非なる双極性障害の話をしましたが、これ以外にも見分けがつきにくいうつ病があります。1つは『更年期うつ病』、そしてもう一つが『高齢者のうつ病』です。
1つ目の更年期うつ病の場合、その名の通り閉経前後の更年期といわれる時期に多いのですが
- イライラする
- 気分が落ち込む
- やる気が出ない
といった症状が更年期障害と同じものなので、女性で更年期というのが分かるとまず最初に
「更年期障害だわ」
と勘違いしてしまい、そのまま何もせずに「いつか治まるだろう」とやり過ごしたり、婦人科で更年期障害の治療をしているけど効果がなく、更年期うつ病が悪化してしまう場合もあります。
これと同じように高齢者のうつ病も
- 無気力
- 探し物が増える
- 好きだった事や趣味をしなくなる
といった症状が認知症と同じなので、これも「歳が歳だから認知症なのかも」とされてしまう事が多いです。
どちらの場合も年齢や「そういう時期だから」という思い込みから、本来のうつ病の症状が見えなくなっているといえます。そして医師でも判断に苦慮するくらいなので、この2つのうつ病の場合は
「見極めがかなり難しいうつ病」
といえます。
ですので、もしも時期や年代による症状が現れたら、その時特有の病と決めつけずにまずは医師の診察を受けるのが得策ではないかと思います。
まとめ
皆さんが知っているうつ病以外にも、うつ病の症状とは違うけど、またはうつ病に見えないけどうつ病というタイプのうつ病がいくつもあります。
ここで紹介した以外にも、季節によって起こる季節性うつ病や抑うつ症状が長期間にわたっている事でなってしまう気分変調性障害、そしてうつ病の初期にかかりやすい微笑みうつ病なんていうのもあるので、
「えっ!それって、うつ病なの?」
というケースが、今とても増えてきています。
典型的なうつ病の症状でない場合のうつ病は、自分も周りもうつ病だとは気がつかないので、気づいた時にはかなりうつ病が悪化している事もあります。
どんなタイプのうつ病でも早期発見・治療が早期回復や症状の改善の早さに繋がるので「あれ?」と思ったら、
- 歳だから
- そんな時期だから
- これが私の性格だから
と思い込まずに、一度早めに心療内科や精神科の医師を受診してみましょう。早く治療が出来れば
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のも可能となります。そうすれば投薬治療による依存性や副作用の心配をしなくて済みますね。
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