心の風邪という表現がよく使われる『うつ病』。症状が出るのが『心』という点であり、風邪という言葉だけで見れば老若男女問わず誰もがなりうる病という点では普通の風邪と同じだと思います。
とはいっても、
- 結婚
- 出産
- 介護
という転機やそれまでの生活や環境からガラリと変わってしまうという事が多い女性は男性よりも、うつ病になりやすいといわれています。
また出産や介護等で起こる悩みや不安を
『誰もが経験している事だから』
『こういう風に考えるのは私が悪いからだ』
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と自分の胸に抱え込んで、そこからうつ病になってしまうケースは今とても増えてきています。
目次
- 「貴方だけじゃない」から始まる産前・産後うつ
- 意外と知られていない主婦うつについて
- 更年期うつ障害と更年期うつ病について
- うつ病を薬を使わずに治せる治療法ってあるの?
- 休んで、助けを求めて、うつ病を防ぐ手助けに
1.「貴方だけじゃない」から始まる産前・産後うつ
私は2人の子供がいるママなので妊娠・出産を経験しています。妊娠・出産をしている時って、
「貴方だけじゃない」
「皆、経験しているんだから」
といった言葉を言われた事ありませんか?
私、これ、実家の母に里帰り出産をしていた時にほぼ毎日言われ続けました。
これを母からの「先輩としての叱咤激励」とすれば聞こえはいいかもしれませんが、言われた方としては
- 皆が出来ているのに、私は出来ていない。
- 私は母親失格だ。ダメな人間なんだ。
いう思いがどんどん増していき、やがて赤ちゃんの泣き声を聞いただけでパニックになったり、眠れない、食べれないという心身どちらも辛い状況に陥り、やがて産前・産後うつになっていきます。
先に妊娠・出産を経験している人で、特に既に子育てが一段落しているお母さんやお姑さんと言われる立場の人だと「そのくらいで」と思うかもしれません。けど、
- 1人目であれば何もかもが初めてだらけ
- 2人目・3人目といった場合で既に経験値があったとしても子供が多い分大変さは倍増
します。そんな状況下で
「貴方だけじゃない」
「皆、経験しているんだから」
言われてしまえば、それは叱咤激励というよりも
『主婦うつになるのを助長している』
のではないでしょうか?妊娠・出産という大きな部分では確かに同じ経験者といえます。だけど妊婦さんやママを取り巻く環境や状況というのは、
『その人自身の環境・状況である=誰一人同じではない』
といえます。こう考えると「貴方だけじゃない」、「皆、経験している」という言い方は叱咤激励にはならないし、結果としては励ましではなく妊婦さんやママを追い詰めているのかもしれません。
2.意外と知られていない主婦うつについて
うつ病にはいくつかの種類があって、例えば症状が自分に出るのではなく相手を必要以上に非難する新型うつや抑うつような典型的な症状ではなく、過食・過眠といった症状が出る非定型うつのような「新しいうつ病」といわれるのがあります。
しかし、そんなに最近といえるものではなく以前からあったうつ病なのに、意外と知られていないうつ病というのがあります。それは
『主婦うつ』
です。
どうして主婦うつが前々からあるのに余り知られていないのでしょうか?それは
- 「私が通院、治療をしたら、家族に迷惑がかかるから」と辛くても我慢してしまう
- 本人や家族が「周りに知られたら。。。」と治療を受けるのを躊躇う
等があって治療を受けないままでいる事が多いからだという専門家の意見があります。
また専業主婦という立場の人が主婦うつになると、
「家でノンビリしているのに何で?」
「怠けているだけなんじゃない?」
という偏見を持たれてしまい、これがうつ病の悪化に一層拍車をかけてしまいます。
ここで一言言わせて頂きます。
「主婦うつでも、他のうつ病でも早期治療を行えば回復も早いですし、薬を使わずに治す事も可能です」
それを
- 周りからの目を気にして
- 家族への罪悪感
といったので受診や治療が遅くなってしまえば、完治が難しいだけでなく症状の改善といったのも出来づらくなります。そして治療を受けないままでいたら症状が変わらないか、悪化するだけなのでそれが原因で
『家族がバラバラになる』
という辛さも経験する事になるかもしれません。
- 治療が遅れて、うつ病が悪化 → 家族がバラバラに
- 早期に治療して、改善・回復 → 家族と楽しい毎日
果たして、どちらがいいと思いますか?
3.更年期うつ障害と更年期うつ病について
女性には「生理」という特有の現象があります。この生理が閉経となる前後にはホルモンバランスが乱れるようになり、
「更年期障害」
を患う人がいます。更年期は人によってズレはありますが、大体40代~50代とされています。このような「なってしまう年代」のようなものがあると、人は
「そんな時だから」
ととやり過ごしてしまいます。しかし実は更年期障害の
- 気分の落ち込み
- イライラ
- 頭痛、肩こりといった体調不良
といったのは
『更年期うつ病』
にも同じ症状がいえます。だから「更年期だから」とやり過ごしてしまうと、本当は更年期うつ病だったとしなら、更年期障害の治療をしても治りません。
ここで更年期障害と更年期うつ病を見分けるポイントを1つご紹介します。それは
「環境や立場の変化を経験していないか?」
です。
これは更年期障害の場合はホルモンバランスの乱れが主な原因ですが、更年期うつ病では例として
- 会社を定年退職した
- 子供が独立して家を出た
- 同居や介護をするようになった
という
『それまでの自分の立場や環境の変化』
といったのが、発症に大きく関わっている場合があります。だから更年期障害と同じような症状プラスこうした変化を体験している時は「更年期だから」、「多分、更年期障害だから、時期がくれば治まるわ」と思わず、『更年期うつ病』を疑った方がいいでしす。
ただどちらの病気も症状がとても似通っているので、最初から「これ」と判断するのは難しいです。だから、もしもこうした症状が現れたら、まずは婦人科を受診してみて治療をしているけど効果が感じられない、どうも悪化している気がしたら、心療内科や精神科を受診してみましょう。
この時、婦人科の先生に心療内科を紹介してもらうと、更年期うつ病に詳しい医療機関を紹介してもらえるでしょうから、是非相談してみてください。
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4.うつ病を薬を使わずに治せる治療法ってあるの?
女性・男性を問わず、うつ病になると
「出来れば薬を使わずに、うつ病を治したい」
と思うでしょうし、妊娠・出産の可能性がある女性であればこの思いは男性よりも強いかもしれません。今までのうつ病の治療というと抑うつ症状を和らげるという点から薬物療法が基本とされてきましたが、現在
- 不足な栄養分を補って治していく『栄養療法』
- 電磁波で脳に直接刺激を与えて治していく『TMS治療法』
- うつ病になりやすい考え方を修正し治していく『認知療法』
といった薬を使わない治療法があります。各々の治療法をもう少し詳しく説明すると、下記のようになります。
栄養療法
私達の喜怒哀楽の感情は脳の神経伝達物質が情報をやり取りする事で作用しています。神経伝達物質が正常に働くには、アミノ酸・タンパク質・鉄分といった栄養素が必要です。栄養療法では血液検査と問診から、不足な栄養分を見つけ、それらをサプリメント等で補っていきます。
サプリメントなので薬のような副作用がないので、初期のうつ病や「プチうつ」といわれる時だと栄養療法だけで治るケースも多いとされています。
TMS治療法
TMS治療法では脳の意欲ややる気に作用する背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)と、不安・焦り・悲しみといったのを司る扁桃体(へんとうたい)という部分に電磁波で刺激を与えます。
この電磁波の刺激で
- 背外側前頭前野は働きが正常になる
- 扁桃体は過剰に作用するのが抑えられる
ので、うつ病を早く治せる効果が高いのと、治療時間が1回1~2時間ほどなのでうつ病で休職後のリワーク(復職)といった時に利用しやすいといわれているので、今後TMS治療法を行う医療機関が増えれば企業のメンタルヘルスケアの一環として導入されのではないかと注目されています。
認知療法
うつ病になりやすいタイプとして
- 完璧主義な人
- 物事をすぐ悪い方へ考えてしまう
- 自分はダメな人間だとレッテルを貼ってしまう
といった人がいます。
こうした考え方は自分で自分にプレッシャーをかけたり、本来の自分とは違う自分であろうとするあまり、イライラや気分の落ち込みといった抑うつ症状を起こしてしまいます。
抑うつ症状と違って、考え方というのは患者さんがそれまでに生まれ育ってきた環境や親からの教育・躾といったので培われるので、薬で治していくというのは難しいですし、効果も出づらい場合が多いです。
認知療法ではこうした「うつ病になりやすい考え方や捉え方」を少しずつ修正して、うつ病の改善・完治を図っていきます。
考え方を修正していくので、症状が相手に出てしまう新型うつ病や皆さんが知っているうつ病と症状が違う形で出る非定型うつ病といった「治すのが難しい」うつ病の改善や完治に効果があるといわれています。
この3つの治療法はどれも薬を使わないので、
「それなら、これでうつ病を治したい!」
と思うかもしれません。
しかし、うつ病の症状は人それぞれ違います。だから患者さんによっては、
『まず症状を和らげる為に投薬治療を行って落ち着いてから』
という場合もあります。だから、
「私は栄養療法で、うつ病を治したいです。」
「認知療法以外のうつ病治療はしません!。」
と治療法を最初から限定してしまったり、それ以外受けないというのは自分でうつ病の回復を遅らせますし、医師側も「それなら治療は無理です。」と匙を投げ出しかねません。
そうなると治せるうつ病が治らなくなるので、この3つの治療法については「薬を使わないうつ病治療」という情報として頭にインプットしておいて、実際の治療については医師とよく相談して行ってください。
5.休んで、助けを求めて、うつ病を防ぐ手助けに
今回は産前・産後うつ、主婦うつ、更年期うつといったうつ病について紹介しましたが、こうしたうつ病の場合どうしても
- こういう風に思うのは私が悪い
- 私が○○だから、ダメなんだ
- 家族に迷惑をかけてしまう
と思いがちになり、それを誰にもいわずに一人で抱え込んでしまっています。どんな状況であっても、一人で抱え込むといったのは、心にも体にも負担がかかり過ぎます。
また中には
- 言わなくても、私が辛いのを分かってくれるだろう
という人もいるかもしれません。
一人で抱え込む、相手が分かってくれるだろうと思う。どちらの場合でも、うつ病になるのを防ぐ事は出来ませんし、逆に悪化する可能性の方が高いです。
だから辛い時は
「辛いの。助けて!」
と、どうぞ助けを求めてください。
そうする事で周りは貴方が辛いという事や、うつ病になっているかもしれないというのに初めて気づきます。助けを求める相手は家族でなくても、自分の友達やご近所さん、相談センターのような所でも構いません。
貴方がひどくならない内に助けを求めれば、うつ病の早期治療・回復に繋がる可能性は大いにあります。そんな可能性をなくさない為にも、「辛い」、「悲しい」、「もうダメだ」と思った時は直ぐに助けを求めてください。
それから産前・産後や介護をしている時というのは、十分に休養出来ていないのは「言わなくても分かるよ!。」と言われてしまうレベルの問題です。休養が十分でないと、頭も体も疲れたままで日常生活を送るのですからストレスやイライラを感じやすくなるので、うつ病にもなりやすいです。
だから時には家事を1つお休みして、
- 睡眠をとる
- ゆっくりと過ごす
- 好きな事や趣味を楽しむ
等をして、体や心を休めてください。
この2つを行う事で抑うつ症状を鎮められるので、うつ病を防ぐ手助けにもなります。
まとめ
産前・産後うつというのを知っている人は多いと思いますが、主婦うつや更年期うつは発症している女性がそうとは知らなくて謂れのない偏見を受けていたり、「ちゃんと治療しているのに、どうして?」と苦しんでいるケースが多いです。
頭が痛い、お腹が痛いというような分かりやすい症状だと病院に行く、薬を飲むという方法が取れます。しかし、うつ病のように心に原因がある場合は症状が分かりやすい事は余りありませんし、仮に症状が出ていてもそれがうつ病と直ぐに気づかないなんていう場合もあります。
そんな女性にまつわるうつ病を知ってもらう為に、今回はこういった記事を書いてみました。今回紹介した産前・産後うつ、主婦うつ、更年期うつは、どれもきちんと治療を受ければ完治する事が出来ます。また何らかの形で助けを求めたり、時には休養したりする事で発症を防げます。だから
「皆、経験しているから」、「そんな時期だから」と侮らずに
そして「家族に迷惑がかかるから」
と抱え込まずに休み・助けを求めてください。
貴方の辛さや心の負担を分かってくれる、気づいてくれる人はきっとどこかにいます。そして必要であれば、きちんと治療を受けてください。
皆が経験しているかもしれない
そんな時期だからかもしれない
けど、だからといって一人で抱え込む必要は全くありません。辛い時は「辛い。」と声を上げて助けを呼んで、そしてちょっと手を抜いて休んでいいんです。最後に月並みかもしれませんが、
大丈夫です。貴方は一人じゃありませんよ。
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