YSこころのクリニックスタッフブログ

現代のうつ病事情を読み解く!東京都江東区門前中町の心療内科・精神科「YSこころのクリニック」がうつ病に関する様々な情報をお届けします。

本当の自分に目覚めて、引きこもりを捨てた

皆さま、こんにちは。 YSこころのクリニックの奥村です。

9月に入り、関東では久しぶりに30度を下回りました。 皆さまはいかがお過ごしでしょうか?

都バスはとても便利で、安く移動ができます。 70才を超えた方は、バス券が年間1000円で購入できるそうです。 実家に行く時、バスを利用しますが40分くらい乗っているのです。

途中でたくさんのお年寄りが、乗ってこられますので、 できるだけ席を譲ろうと思いますが、40分ずっと立っているのは。 さすがにきついです。

先日は、佐藤先生の音声を聞きながら、ずっと立っていましたが、 「えっ、もう着いたの?」という感じでした。 40分立っていたのに、全然疲れてないのです。 時空間を超えた感じです。

佐藤先生の音声、映像はYouTubeにたくさん上がっています。 皆さんも是非試してみてください。

それでは、佐藤康行著「捨てる生き方」より、

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   体験談  本当の自分に目覚めて、引きこもりを捨てた

Kさんは以前、自分の殻に閉じこもり、八方塞がりの状態でした。 自分を責めてばかりいました。 当時、彼のお母さんはある新興宗教を熱心にやっていました。 仲間の信者さんから、「感謝なのよ」「愛なのよ」と言われるのですが、 ますます自信がなくなり、苦しくなっていきます。

父母に、「情けない子だねぇ」と嫌われているのではないか、 周囲の人たちから、「26歳のいい年をした若者が こんなことでどうするんだ」と白い目で見られているのではないか、 そう不安に感じたりもしたそうです。

そのうち、人から「弱い人間」と笑われているように感じます。 その思いは日増しに強くなり「俺は社会のはみ出し者だ」 「社会から必要とされていない人間なんだ」と自暴自棄になりかけます。 このような時、彼は私のところにやって来ました。 以下は、彼の発言です。

佐藤先生は、私のためにこれ以上ないぐらいの力強さで、 話をしてくれました。「自分のことを、これだけ真剣に 考えてくれる人がいるんだ」と感激し、胸がいっぱいになりました。

「実はですね、父親といろいろありまして」と、 苦しんでいることは伝えました。ただ、 最後まで1年引きこもっているということは言えませんでした。 この人を信じてみようという思いで、翌日からの研修を申し込みました。

当日、途中で家に引き返そうかと思いました。 自分が変わってしまうのでは、 という恐怖があってビクビクしていたのです。

しかし、途中で「待てよ」と思ったんです。「このまま帰ったら、 またあの布団に潜り込む日々に戻ることになる。 それは嫌だな。じゃあ、何で行くのが怖いんだろう……」 心の中で自問自答しました。

「おかしくなりたくないんだ。でも、今、十分おかしいじゃないか。 引きこもって外に出られないんだから。これ以上、おかしくなんかならないぞ」 次から次へと、いろいろなことが頭が浮かんできます。

「死んだらどうしよう。まだ、死にたくない。」 普段、「死にたい」と思っていた私が、そう思ったのです。 「自分は今まで、命がけで何かをしたことがあっただろうか。 限界まで死ぬ思いでやったらどうなるのだろう。 もし、本当に研修が素晴らしかったら、全力でやったぶん、 喜びで返ってくるじゃないか」

「俺の命、一回、精算しよう。今までの人生にけりをつけるんだ。 命がけで取り組んでみよう」と決心し、研修に臨んだのです。 研修の体感はすごいの一言です。

状況は何一つ変わっていませんが、 受ける前と後では天と地ほどの差があります。 体の変化としては、いつもはギュッという感じの布団で 寝たときのお腹にかかるストレスの重みがゼロだったことです。

本当に驚きました。「何だ、これは。こんなに体って軽いのか。 眠れるってこんなに幸せなことなんだな」と、 至福の眠りにつけたのです。 生まれ変わった自分を実感しました。

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次回につづく。 今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。