YSこころのクリニック、カウンセラー金田です。 今回は、 佐藤康行先生の「社長!二代目の仕事は魂の継承だ」より 「第2章 本当に価値のあるものを発見せよ」より 【人を責めるたびに自分を苦しめている】をお送りいたします。 …………………………………………………………………………… 【人を責めるたびに自分を苦しめている】 周囲の人間関係で相手と自分を苦しめているものー
戦国時代は、戦争をして敵の首を取れば英雄と呼ばれていましたが、もちろん 現代には通用しません。
そして、戦後から現在にかけては、お金持ちや稼ぐ人のような富豪が賞賛される ようになりました。
損得計算が働き、金銭を基準にして物事が進んでいくという価値観に覆われ ているように思います。
戦国時代と現代が違うように、この価値感は移ろいゆくものです。
「流行」とは「流れ行く」と書き、これは人の心が流れていくという意味です。
これらのように、人それぞれ違ったり、時代によって変わったりする安定しない 価値観で、先代が残したものを見てしまうとどうでしょうか。
不健康な身体や病気が先祖から引き継がれた。 親の育て方が人とのトラブルを起こす、このような性格にした。
父母の不仲が原因で自分の結婚生活がうまくいかない。 親が悪いからモテない、結婚相手が見つからない。
これらは、全部先代を責めている事例です。
仮に、あなたが社外で経営の神様といわれる素晴らしい経営者をお手本とした、 とても良い教育や経営研修を受けてきたとします。
いざ、自分の会社に戻ってきて、「自分が学んできた経営者と先代の経営者とは 全然違う。だからうちの会社は駄目なんだ。まったくなっていない」などと 批判したりします。
結局、それも、外から持ってきた知識を価値観として、自分以外の周囲を責めて、 結果的に自分を苦しめていることになります。
価値観で物事を判断して、「該当しない」と考えることはとても苦しいことです。
自分の頭の中には△という価値観があって、相手が〇という価値観を持っていた 場合、「どうして〇なんだ、△にすべきだろう」と相手を責めてしまっても、 〇が△に変わるはずもありません。
同じように、〇側は〇という価値観に固執して、△という価値観を持つ相手に対して、 「どうしてあなたは△なのよ」と責めればそれもまた喧嘩になってしまうかも しれません。
では、〇が△になれば良いのか、もしくは△が〇になったら良いのかという、 そういうことでもありません。どこまでいっても価値観の応酬だからです。
親子関係においても、親の教育方針に子供が反発したり、親が子供の個性に合わない 進路へ無理に進ませたりすることは、どちらにしてもお互いに苦悩が生じることに なってしまいます。
周囲の人間関係で苦しむのも、互いの価値観の相違をぶつけ合うからに他なりません。
「私の方が正しい」「いや俺の方が正しい」と、いわば、自他を分離して「自分」という 他には類似したものがない基準を持ってきて、「どちらが正しい」という根拠も結論も ない言い争いをしているのです。
…………………………………………………………………………… 最後までお読みいただき、ありがとうございました!