YSこころのクリニックスタッフブログ

現代のうつ病事情を読み解く!東京都江東区門前中町の心療内科・精神科「YSこころのクリニック」がうつ病に関する様々な情報をお届けします。

「捨てる生き方」の五段階

皆さま、こんにちは。 YSこころのクリニックのカウンセラー奥村です。

東京でも初雪が観測されました。ここから更に寒くなるようですが、 皆さまはいかがお過ごしでしょうか。 風邪をひかないように暖かくお過ごしくださいね。

今年に入って5日の朝に母から電話がありました。 今まで連絡取れなかった孫から連絡があったというのです。弟の長男です。 弟が亡くなってから、弟の家族とは10年近く連絡が取れなくなっていました。

突然尋ねて来て、おじいちゃんのお参りをと仏壇で手を合わせてくれました。 あまり話さなかったけど、帰り際に、母の手を握り、「ばーば、元気でいてね。 長生きしてね。」と言ってくれたというのです。

母は驚きと喜びで泣きながら、電話口で何度も何度もこの話をしてくれました。どれだけ会いたかったか、気にかけていたか、嬉しかったかわかりません。 こんな奇跡的な出来事は真我でなければ起きないと、私は確信しました。 思いもよらない事が起きるのが、真我なんです。

それでは、佐藤康行著「捨てる生き方」より。

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「捨てる生き方」の五段階 No.2

まず「知る」段階は、端的に言えば科学の世界です。 自明の事実によって検証されたことしか認めないレベルです。 科学の認定を受けるには厳しい規範に適わなければなりません。

この厳密さこそ、現代科学の発展をもたらしたといえます。 しかし、知る段階には限界があります。 それは、厳しい規範に適うものしか認めないため、 それ以外の膨大な未知の世界をまったく扱えないということです。

従って、圧倒的な未知の世界を目の前にするとき、 非常に身動きがとりにくいのです。 この知る段階の限界にぶつかるとき、そこで守られていた規範を捨て、 次の「信じる」という段階に進むことになります。

「信じる」段階では、未知の世界に対しても向かうことが できるようになります。 検証されていないものは認めないという厳格な知る段階の規範から解放され、 精神が到達しうるあらゆる世界を捉えるようになります。 たとえ想像上のものであっても、一度それを信じてしまえば、 それは心の中に存在を始めてしまうのです。

ところで、信じる段階にも限界があります。 それは、精神の枠組みを超えていくことができないという限界です。 ただひたすら信じているだけでは、その思いの外に出ることはできないのです。

一つの価値観、世界観の中に閉じこもってしまうことになるのです。 また、事実と異なることを盲信する危険もあります。 信じる世界の限界にぶち当たると、しんじることを捨て、 次は「見える」段階に進みます。

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次回つづく。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。