今、増加の一途を辿っていて減少する気配がない「うつ病」。実は近年、
「うつ病は女性の方がなりやすい」
というのが分かってきました。どうして女性の方がうつ病になりやすいのでしょうか?また女性の多くが妊娠・出産を経験すると思いますが、この時にうつ病の薬を服用するのは副作用の心配があります。そんな女性の為にうつ病を薬を使わないで治療をするなんて事は出来るのでしょうか?
薬のみに頼らない最新のうつ病治療法
90日で90.9%のうつ病寛解率!再発率は2.3%!
うつ病治療なら東京日本橋のYSこころのクリニック
目次
1.どうして女性の方が、うつ病になりやすい?
まず最初に「どうして女性の方が、うつ病になりやすか?」というのを考えてみましょう。代表的なものとしては次の3つが挙げられます。
その1:『生理』
女性がうつ病になりやすい原因となっているのに、男性にはなくて女性にはある『生理』が関係しているといわれています。男性にはピンとこないかもしれませんが、生理というのは
「起こっている時だけが辛い」
というのではありません。女性の中には生理が始まる10日~2,3日前から
- 腹痛や乳房の痛み
- イライラ感
- 気分が落ち込む
という症状を感じる人がいます。また定期的に生理がこない「生理不順」によるホルモンバランスの乱れも、こういった症状を起こしやすくなります。
こうした女性ホルモンによる心理状態の変化というのについては、はっきりとした理由というのは現在分からないのですが、一つ考えられているのに生理中は感情を安定させるエストロゲン(卵胞ホルモン)よりも、感情を不安定にさせてしまうプロゲステロン(黄体ホルモン)が多くなるからという説があります。
その2:育児や介護で起こるストレス
不妊治療での焦りや不安、そして出産前後の産前、産後うつも女性特有といえるかもしれませんが、これらと比べると期間として長いのが
『育児』と『介護』
ではないでしょうか。どちらも「終わり」、「肩の荷が下せる」と言うような時期をいつか迎えられるのは分かっているのですが、今起こっている状況や問題を考えると
「いつまで続くんだろうか。。。?」
という不安に苛まれる事が多くなります。また育児の場合だと
- どうしてウチの子、こんな事が出来ないんだろう?
- ウチの子、もしかして他の子より遅れてる?
- 思春期みたいだけど、どう対応したらいいの?
という問題が次から次へ出てきてしまい、これによるストレスもかなり大きいです。もちろん
「俺だって関わっている!」
という男性もいらっしゃると思いますが、育児と介護というのはどうしても一般的には女性が主体となりがちですし、中にはよく聞く
「妻に任せっきり」
というパターンも多いでしょう。そうなると、うつ病になる女性は更に増える傾向となっていくのです。
その3:ダイエット
男性でもしている人はいるかもしれませんが、女性が圧倒的に多いといえるのが
『ダイエット』
です。女性の皆さん、1度はした事ありませんか?どうしてダイエットが、うつ病のなりやすさに関係しているかというと、ポイントは
「脳内ホルモン」
にあります。皆さんの
- 嬉しい
- 楽しい
- 悲しい
- 怒り
というような心の状態というのは、実は「脳」で作られているというのをご存知でしょうか?脳では貴方が食べた物からタンパク質、カルシウム、鉄分といった栄養素を摂取して、ここから楽しさや幸せを感じるセロトニンややる気に作用するドーパミンという脳内ホルモンを作ります。
もしダイエットをして、この脳内ホルモンを作る為の栄養素が不足したら、どうなると思いますか?私達はいつもよりもストレスを感じやすくなったり、不安感やイライラ感といったのが増えます。
また栄養素が不足すると、脳内ホルモンを取り込む受容体という細胞が作られなくなり
- 集中力の低下
- 同じ考えが頭から離れない
という症状が起き、これが悪化すればうつ病への発症と繋がる可能性が高くなります。
決してダイエットが悪いとは思いませんが、行うならやり方に気をつける必要があります。過度なダイエットは禁物ですし、「○○抜き」や「○○だけ」というダイエットも栄養の偏りを招く恐れがありますので、ここは
- 1日3食きちんと食べる
- バランスの良い食事
- 間食を控える
という「健康な生活の為の食事について」の王道といわれるものを心がけましょう。過度なダイエットや偏った食事によるものよりも、実はこの王道の方が上手くダイエット出来る効果がありますし、うつ病予防にもなります。
2.その症状、本当は「うつ病」かも?間違えられやすい女性特有の病気
うつ病の一般的な症状には「抑うつ症状」と呼ばれる気分の落ち込みですが、こうしたのが表面に出ないまたは他の病気と間違えられて診断されてしまうというパターンがあります。それにはどんなものがあるか?というと、
月経前症候群(PMS)と月経前不快気分障害(PMDD)
生理と聞くと思い浮かぶのが生理痛。これは生理中に起こる腹痛や腰痛そしてイライラ感といったのがありますが、生理がある女性の中には早い人だと約2週間くらい前、遅い人だと2,3日前から
- 気分の落ち込み
- 不安感や絶望感を強く感じる
という心理状態になる人がいます。これを月経前症候群(PMS)といいます。月経前症候群になるのは不安を感じやすくなるプロゲステロンという黄体ホルモンが多く分泌されるからとされていますが、もし月経前症候群の症状が強くなったり、この状態が1年以上といった長期で続く場合は
「月経前不快気分障害(PMDD)」
と診断される事があります。
更年期障害
更年期とは閉経する前後10年間の時期をいうので、一般的には45~55歳くらいとなっています。更年期になると生理を起こす働きをしていた女性ホルモンが少しずつ減り、それが完全に止まると閉経となります。
女性ホルモンが減少すると、どうなるのでしょう?分かりやすいのは膣やその周辺を保護していた粘膜が委縮して膣炎を起こしやすいというのがありますが、これ以外に
- 眠れない
- イライラする
- 気分の落ち込み
- 記憶力や集中力の低下
- ふさぎ込む、口数が少なくなる
と、うつ病と同じ症状がみられるようになります。だから、本来はうつ病による症状なのに更年期という時期や閉経といった要素が加わってしまうと更年期障害と診断されたりしますが、この見極めというのは医師でも難しく、
↓
心療内科または精神科を受診
↓
うつ病と診断・治療
というケースも多いです。
月経前症候群や更年期障害というのは女性特有の病気ですから、まず最初は婦人科を受診→治療となっていきますが、もしも
- 治療の効果が余りない
- 前よりも症状がひどくなった
と感じる場合は、それは女性特有の病気ではなく『うつ病』かもしれませんので、その時は心療内科や精神科の受診を考えてみましょう。
3.うつ病を薬を使わないで治療出来る?
うつ病を改善そして治していく為に、まず気分の落ち込みや不安感を和らげるのが第一の治療となるので、抗うつ薬や抗不安薬といった薬による治療が基本となっています。
しかし女性の場合、妊娠や出産そして出産後の授乳を考えるとこの間は薬を使えない、または薬を使うのであれば授乳が出来ないという状況になるのと、こうした妊娠、出産、授乳というのを考えると薬の副作用が気になるでしょうし、
「出来れば薬を使わないで、うつ病を治療出来たら。。。」
と思うでしょう。しかし同時に
「薬を使わないで、うつ病って治療出来るのかな?」
という疑問が出るでしょう。現在、薬を使わずにうつ病の症状を改善させたり、「薬を使わないでも治せた!」という治療法には下の3つがあります。
栄養療法
目次1で
「ダイエットで必要な栄養素が脳にいかないと、脳内ホルモンが不足して、うつ病になりやすい」
というのを覚えていますか?ダイエットもですが、うつ病の人に起こりがちが症状の
- 過食
- 拒食
というのも同じ状況となります。
栄養療法では、まず医師によるカウンセリングや血液検査によって、患者さんに足りない栄養素を調べそれをサプリメント等で補っていくという治療法です。処方されるサプリメントは安全性があり、かつ副作用の心配もありません。
認知行動療法
女性の方に質問です。貴方は
- 0か100か、または白か黒か?
- ~じゃないといけない、こうでないとダメ!
- 自分はなんてダメなんだろう、私は悪いママなんだ
というような考え方ではないですか?こういった考え方というのは、その人の育ってきた環境や親の教育といったので培われていくのですが、こうした考えがそれほど強くなければ、そう問題にはなりません。
問題なのはこうした考え方が、
- 周囲の人とトラブルになってしまう
- 相手を悪く思ってしまい、執拗に責めてしまう
- 日常生活に支障が出てくる
となってしまうと気分変調性障害や新型うつ病と呼ばれるうつ病になりやすいです。
認知行動療法では、その日あった出来事を日記を書くように記録していき、冷静になった時に見返したり、医師とのカウンセリングで見せ、別の考え方やストレスにどう上手く対処するか?というのが治療となります。
認知行動療法や栄養療法はこれ1本でも治療が可能ですが、投薬治療と合わせて行う事もありこの時はスタートを
「少しずつ薬を減らしていく(減薬)」
にして、ゴールは「薬を全く使わない」となります。
修正型電気けいれん療法
うつ病の中には
- 薬物療法の効果が余りない
- 難治性
といううつ病があります。電気けいれん療法では100ボルト前後の電流を2,3秒頭部へ当て、この時起きる「けいれん」のショックで、うつ病の症状を和らげていう治療法です。電気を使うという事で、
「けど、電気けいれんっって治療中にビリビリするんじゃないの?」
と思うのではないでしょうか?
確かにうつ病治療で電気を使い始めた初期の頃はビリビリしていたそうですが、現在はパルス波と呼ばれる電流を使うので安全性が高くビリビリする事はありません。
またこの療法を行う時には筋弛緩剤や麻酔薬を使って
出来るだけ、けいれんを抑える=修正
という処置がされ、修正型電気けいれん療法の「修正」というのはここに由来しています。
まとめ
初潮が始まって生理が毎月くるようになってから、思春期、結婚、妊娠、出産、子育て、更年期、介護そして自分たちの老後と、女性には
「うつ病になりやすい状況もしくは環境」
といえるのではないかと思います。
そして私自身、症状としてはうつ病一歩手前といった感じだったのですが、「産後うつ」のような症状を体験した事があります。私の場合一歩手前で済んだのは家族や同じ子育て中のママ友の存在が大きく、お蔭である意味「薬を使わず」に治せました。
- 何でも相談できる相手がいる
- 自分だけの時間が持てる
- リラックスしたり、楽しめるものがある
というのが「うつ病の予防策」といわれていますが、うつ病になりやすい状況に身をおいてしまう事が多い女性の場合は、時としてこういったのが出来ず、うつ病発症の道を作ってしまいます。
「うつ病になると、ずっと治らないんじゃないか。。。」 「薬を飲み続けないといけないだろうから、うつ病になったら妊娠や出産は出来ないんじゃ。。。」
と思う女性は多くいらっしゃるのではないでしょうか?この2つに対しての答えは
『No』
です。
うつ病はきちんと治療すれば、必ず治ります。
そして
薬を使わないうつ病の治療法もあるので、それなら薬の副作用を心配する事もありませんし、妊娠や出産も可能です。
だから一人で抱え込まずに「ちょっと話したい事が」といった気分で、心療内科や精神科の門を叩いてみませんか?
それから「生理不順」があって、気分の落ち込みなどの症状があるなら、是非、婦人科で相談してみましょう。その気分の落ち込み、もしかしたら『うつ病からのサイン』かもしれませんから。
薬のみに頼らない最新のうつ病治療法
90日で90.9%のうつ病寛解率!再発率は2.3%!
うつ病治療なら東京日本橋のYSこころのクリニック