YSこころのクリニックスタッフブログ

現代のうつ病事情を読み解く!東京都江東区門前中町の心療内科・精神科「YSこころのクリニック」がうつ病に関する様々な情報をお届けします。

父と私はひとつ

皆さま、こんにちは。 YSこころのクリニックの奥村です。

皆さま、暑い日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか? お子様たちは夏休みに入り、賑やかな時期ですね。

先日、父が85才で天国に旅立ちました。 父は少し認知症でしたが、毎日、母の美味しいごはんを食べて、 2階の部屋で横になって過ごす事が多くなっていました。

元々、野球やマラソンが好きで、若い時は良く草野球をやり、 私が中学生の時は一緒に走ったものでした。 そのおかげで、長距離は得意でした。

また、歌が上手でカラオケ大会で優勝するほどでした。 歌の上手さは似なかったのが残念です。

小さい頃から母との夫婦喧嘩が激しく、また、高校生くらいから、 言葉遣いや礼儀作法に口うるさくなり、だんだん父が鬱陶しく、 話をしなくなりました。30年くらいほとんど口をきいていませんでした。

「本当の自分」に出会った時、『父と私はひとつ』と気づき、号泣しました。 父がどれだけ私を大切に育ててくれていたのか、 家族のために働いてくれていたのかがハッキリわかってきました。

父を嫌っていた出来事の本当の理由を知る事ができ、 絡まっていた糸が解けるように、誤解がドンドンと解けていきました。 その後から、父との関わり方が変わりました。

晩年は昔の記憶が何度も蘇ってきて、 3才の私が父を駅に迎えに行く途中の公園で遊んでいて、 「似ている子がいるなぁ〜と思ったら、紀子だったよ。本当に嬉しかったよ。」 と何度も何度も話してくれました。

父はその記憶が、あまりにも鮮明に思い出されて、嬉しそうに話すのです。 父とは一緒に暮らしていなかったので、充分なことはできなかったけど、 カリキュラムで書いた「原点の心」を泣きながら読んだこと、 一緒に晩酌しながら、たくさん会話をして楽しい時間を過ごすことができました。

このメソッドのおかげで、父と和解して、ひとつだとハッキリわかり、 感謝を伝える事が出来ました。 「長い間、お疲れ様でした。本当にありがとう、お父さん」と見送りました。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。