YSこころのクリニックスタッフブログ

現代のうつ病事情を読み解く!東京都江東区門前中町の心療内科・精神科「YSこころのクリニック」がうつ病に関する様々な情報をお届けします。

うつ病のおかげで母になれた私

皆さん、こんにちは。YSこころのクリニックカウンセラーの武山です。

残暑厳しき折ですが、ご体調を崩されていませんか。 先日、私は子どもたちを連れて実家に帰省してきました。姉家族も帰省していたので、とても賑やかなお盆休みとなりました。孫たちのためにいろいろと準備をしてくれる両親といとこと楽しそうに遊ぶ子どもたち。そんな姿に、今の幸せがここにあるありがたさをあらためて感じたひと時でした。

前回のブログでは、YSメソッドに出会い、うつ病が寛解してからの変化をお伝えしました。 今回はその中から、「寛解直後にご縁のあった方とお付き合いして結婚、子どもに恵まれた」ことについて、少し掘り下げてお話したいと思います。

うつ病になったころ、私はいわゆる結婚適齢期をむかえ、友人の結婚ラッシュの真っ只中でしたが、結婚の予定も全くなく、焦りを感じ、自己肯定感も下がるばかりでした。それまでの人生で、長くお付き合いした方もいたのですが、いつの日か、自分を押し殺して付き合う状態になり、また、嫌悪感を強く抱くようになり、うまくはいきませんでした。それ以外でも、セクハラにあったり、ストーカーにあったり、とにかく男性に対する不信感と嫌悪感が増していくような出来事が人生で繰り返し起きていました。 趣味など、自分から好んで参加する場所は、女性が集まるものばかり。今思うと、男性のいる場では安心して過ごせなかったのだと思います。 「結婚はしたくないけど、子どもはほしい!」と言っていたこともありました。

このままではマズイ!と、本当は好きではない合コンに参加したり、知人から紹介してもらったりしましたが、うまくいきません。自分が疲れ果てていく一方でした。 そんなときにうつ病になり、仕事も休職。仕事だけは自分の誇れるものだと思っていたのですが、それを失い、人生の希望をすべて失ったような気持ちでした。 それまで思い描いてきた幸せをすべて失い、希望もなくなり、人生のどん底を味わいました。暗闇の中ですべて壁に囲まれて、どこにも出口がないような、そんな気持ちでした。

治療中はもちろん婚活どころではなく、家で寝込んでいるか、クリニックに来ているか、という状態。そんな中、カリキュラム中に、自然と「幸せな家庭を築きたい」という気持ちが芽生えていました。かすかな希望を感じた瞬間でした。

そして、うつ病が寛解した数日後、今の夫と再会しました。そして、自然の流れでその後も連絡をとるようになり、お付き合いすることになりました。あまりにそれまで自分が理想と思っていたタイプとは違ったので、そんな展開に驚きながらも、嫌悪感や抵抗感を抱くことなく、安心して過ごすことができました。

その後、結婚し、二児の母になりました。うつ病になりYSメソッドに出会ったおかげで、結婚し、子どもにも恵まれるとは思ってもみませんでした。あまりに辛くて、死を考えた時もありましたが、「生きていて良かった」「生まれてきて良かった」と心から思います。夫と子どもたちと出会わせていただいたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。

こうして振り返ってみると、どこにも出口のない迷路の中をさまよっていた私を、まるで上から引きあげて出してもらい、新たな人生を与えていただいたような、そんな感覚です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。