YSこころのクリニックスタッフブログ

現代のうつ病事情を読み解く!東京都江東区門前中町の心療内科・精神科「YSこころのクリニック」がうつ病に関する様々な情報をお届けします。

競争社会が生み出した結果

YSこころのクリニック、カウンセラー金田です。 今回は、 佐藤康行先生の「社長!二代目の仕事は魂の継承だ」より 「第2章 本当に価値のあるものを発見せよ」より 【競争社会が生み出した結果】をお送りいたします。

…………………………………………………………………………… 【競争社会が生み出した結果】

 心は放っておくと恐ろしいことになるー ~統合失調症・うつ病・引きこもり・アルコール依存症・薬物依存症・ 自殺願望~

生きていく上で、問題が起きたり、苦しんだりする一番の原因は、差別心 (分離感)です。

価値観、習慣、考え方、肌の色、国籍などが違うという異物感を抱いて しまうことです。

自分が生まれ育ってきた過程が、信条、価値観、生き方を形成していくので、 それと違ったものと出会った時に、敵が来たような感じを受けてしまうことが あります。

結果として、無意識に戦いを挑むような姿勢が表れて、戦争や喧嘩が起きて しまいます。

実際に取っ組み合いをしないまでも、心や言葉で戦ったりすることに なるのです。

一方で、私たちは倫理や道徳を学び、「もっと感謝しなければならない」 「もっと愛さなければならない」というような知識を頭にたくさん 詰め込みます。

実際には、社会的常識から相手に暴力をふるうことは押しとどめていても、 敵対する心は知らず知らずのうちに膨れ上がります。

「感謝しなければいけない」「仲良くしなければいけない」というのは、 頭で思い込んでいる心なので、本音を抑えることはできません。

内から湧き上がってくる本音の方が、頭で思い込んでいる理解より 断然強いのです。

それを続けていくとどうなるかというと、そのギャップが自分の内面に 向いたときに、統合失調症やうつ病に発展し、もっとエスカレートすると、

「自分はこの世にいなくてもいい、いてはいけない」という自己否定の 思いから自殺にまで至る可能性があるのです。

無意識のうちに自分自身を責め続ける心が高じて、自己嫌悪に陥り、 自己処罰をしてしまうのです。

また、「自分は表に出る資格がない」という思いから引きこもりになる ケースもあります。

あるいは、「自分はダメな人間だ」と潜在意識で思い込んでいる心が 大きく膨れ上がったときに、何とかそれを補おうとしたり、うやむやに しようとして、酒、たばこ、薬に頼ったりする場合もあります。 依存症などがそれに当たります。

それは、アルコール依存や薬物依存の苦しみより、心の苦しみの方が つらいということです。 それほど、心というのは放っておくと恐ろしいものなのです。

往々にして、劣等感や、逆に優越感を持って、自分はダメだと烙印を 押したり、自分の下に人を置こうとしたりしてしまいます。

両者は一見別のことのように見えますが、実は、心の作用が反対に 表れているだけで、どちらも同じことが起因となっています。

頭の理解と内から湧き上がってくる心との間で起きる葛藤を、内に向けるか 外に向けるかの違いです。

こちらはすべて、誰かと比較したり、差別したりすることで、自分で 自分を差別して苦しめているのです。 …………………………………………………………………………… 最後までお読みいただき、ありがとうございました!