YSこころのクリニックスタッフブログ

現代のうつ病事情を読み解く!東京都江東区門前中町の心療内科・精神科「YSこころのクリニック」がうつ病に関する様々な情報をお届けします。

ダイヤモンドと原石

YSこころのクリニック、カウンセラー金田です。

今回は、 佐藤康行先生の「社長!二代目の仕事は魂の継承だ」より 「第三章 先代から受け継いだあなたの宝を発見せよ」より 【ダイヤモンドと原石】をお送りいたします。 …………………………………………………………………………… 【ダイヤモンドと原石】 あなたが先代から継承したダイヤモンドと原石を見るー

あなたが先代から受け継いできたものを思い浮かべてみてください。

一般的には、両親が残した形として残っているもの、目に見えて誰にでも わかりやすいものから、形のない出来事、状況、思い出などです。

良いこと、悪いこと、思い出したくないこと、といった条件をつけずに、 受け継いでいるものをそのまま挙げてみてください。

一例としては、家、車、兄弟姉妹、親戚縁者、財産、住宅ローン、預金、借金、 自分の性格、両親の関係、自分の養育環境、人とのつきあいなどが挙げられます。

どうですか、たくさん挙げられましたか。

次に、それらを「価値ある資産だ」と思うものと、「ゴミのような負債だ」と 思うものに分けてみます。

そして、ここでは、「資産だと思われるもの」を『ダイヤモンド』、 「負債だと思われるもの」を『原石』と呼ぶことにします。

ダイヤモンドと原石は、どのように分けられましたか。

ダイヤモンドには、「自分の欲求が満たされるもの」、 原石には、「自分が損だと感じるもの」が分類されたかもしれません。

財産は「ダイヤモンド」、相続争いや親の厳しさなどは「原石」に区分したかも しれません。

あるいは、ダイヤモンドは一つもなくて、原石しかないという方もいるかも しれません。

さて、ここで、次のように思った方はいますか。

「立派な家(ダイヤモンド)はもらうけれど、借金(原石)はいらないよ。 親が自分を育ててくれたこと(ダイヤモンド)には感謝するけど、 自分への小言(原石)は聞きたくないよ」

もしそう思ったとしたら、それは自分にとって都合の良い考えや物だけを 受け取りたいということになりはしないでしょうか。

あるいは、「親のせい(原石)で、こんな卑屈な性格になったが、一生懸命頑張って 自分の力で今の状況をつくり上げたんだ(ダイヤモンド)」と言う方はいましたか。

そうだとしたら、その考えは少しつきつめてみると大変表面的だと言わざるを 得ません。

一生懸命頑張ることのできた忍耐力や行動力も、性格として親からいただいて いるものではないでしょうか。

その根本の部分を見ずに、自分の価値観や自分の視点だけで物事を評価している うちは本質が見えてきません。

さらに、「先代は自分にとっては必要のないもの(原石)ばかり残していった」と 思っている人がいるかもしれません。

ではその先代は、あなたに苦しみという荷物を背負わせようと思って生きてきた のでしょうか。

もちろん、そうではないでしょう。

あなた自身が先代なら、自分の後継者に苦しみを背負わせようと思って生きる でしょうか。

あなたは、先代がやってきた一から十までを引き継いで十一から始めるわけ ですが、間違いなく、一から十までがなければ十一はありません。

十までの道のりは険しく、先代も努力に努力を重ねて、本当はもっと違う結果を 目指して前進したかったかもしれません。

もし、「一から十までは先代がやったことだから自分には関係ない」とそっぽを 向いたら、それは土台がないところに物を置くようなものです。

先代の命があってこそ、あなたの命があります。 あなたの土台は先代なのです。

これに異論は挟めないと頭では理解していても、どうしても納得がいかないし、 心からそう思えないという方が多いのも事実でしょう。

「親のお陰で自分が今ここに存在しているのは分かっているが、親のやっていることは どうしても認められない」

「親に感謝しなければならないことは頭で分かっているけれど恨む心が出てきてしまう」 そんな自分の中に潜むギャップに悩まされているという例はたくさんあります。 …………………………………………………………………………… 最後までお読みいただき、ありがとうございました!